【後編】ITエンジニア人材の育成とサステナブルなモデルを創る、DIVE INTO CODEのCEO野呂浩良氏のインタビュー

前編に引き続き、ITエンジニア育成プログラミングスクールを運営されている株式会社DIVE INTO CODEの代表取締役CEO野呂 浩良氏に、つなぐIP編集部より、起業された経緯や事業への想い、知的財産に関することなどをインタビューさせて頂きました。


前編はこちらからご覧ください。
【前編】 ITエンジニア人材の育成とサステナブルなモデルを創る、DIVE INTO CODEのCEO野呂浩良氏のインタビュー


後編では、ITエンジニアの育成の地方およびアフリカへの事業展開、今後の目標などについてお伺いしましたので、ご紹介します。

-高知県へ展開をされていますが、どういった経緯からでしょうか?

実は高知県よりアフリカへの展開を先に考えていまして、2017年に初めてアフリカのルワンダへ行き、現地の暮らしや経済を見てきました。そこで、現地の人に聞いてみると、仕事がないといった課題がありました。

その後、高知県の人とお話をする機会があり、お話を聞いてみると、四国の中で高知の面積は大きいですが、四国の中で人口は一番少なく、みんな東京に行ってしまう、その上、高知県にはあまり仕事がないとのことでした。

「仕事がない」ってどこかで聞いたなと思い、「そうだ、ルワンダと一緒だ」と思いましたね。そこで、ルワンダの課題が解決できれば、日本の課題が解決できると思いました。

ルワンダに行った当時は、受講生の価値の上り幅はアフリカが最大であると考えていましたが、日本の地方でも十分に価値が上がると思いましたね。ルワンダを見てきたことで、高知に繋がっていきました。まず、難しいことから着手するのは性格上、逆張りが好きだからなんですよね(笑)

47都道府県にプログラミングスクールを作りたいという想いがあります。地方でそのような機会を提供している県として高知県があり、弊社の講座が2018年12月に、高知県のアプリ開発等人材育成講座運営費補助金の指定講座に認定されました。

-ルワンダがあっての高知県への展開だったのですね!?起業時から海外展開を考えられていたのでしょうか?

はい。2015年に会社を起業しましたが、「どうしたらその人の価値を最も上げられそうか」、「価値の上り幅が最も大きいのはどういった領域・人たちなのだろう」と考えて、「すべての人が、テクノロジーを武器にして活躍できる社会をつくる」という事業の最終目的を決めました。

「すべての人が」というのは、「世界中の人たちが」という意味を込めています。逆境にある人たちだったとしても、チャレンジすれば自分の価値を上げることや、人生で活躍できる機会をつかむことができるようにしたいと思っていました。その時点では、いつどの国にというのはまだ決まっていませんでしたが、「10年後とかにそうなっていたらいいね」という思いを込めていました。

-そうだったのですね。ルワンダへの展開は、クラウドファンディングで資金調達されていますが、その経緯を教えてください。

もちろん、それ以外のオプションもありました。JICAの中小企業の支援制度があり何回か応募していたのですが、いずれも落選しています。

ルワンダで2017年に単身でセミナーを開催した時の受講生から、卒業生が輩出されて可能性の芽が出ているのに、JICAの応募に落ちたからルワンダへの事業展開が出来ないというのは、「ばかばかしい」と思いましたね。それならば、「自分でやってしまえ」と決意しました。

その後、2019年3月にクラウンドファンディングで支援を募り、目標金額300万円を上回る541万8千円もの支援金が集まり、336人もの方からご支援頂きました。

これまでの活動の根底には、「よりよく人生を生きたいという人たちが増えたら世の中はきっと素晴らしくなる。逆境の中でもチャレンジできる機会をつくりたい」と思ってきましたが、それをストーリーとして整理できました。

クラウドファンディングをしてくださった336人の想いがエンジンとなって、最初の歯車が回りました。これを今後は大きくしていきます。すべてはここから始まっています。ここで出来たものというのは、日本人受講生が今までに受講してくださったものがあり、ブラッシュアップされてきたもの。はじめのテキストはGoogleドキュメントでつくっていました。(笑)

発展途上の国に機会をつくることは、非常に面白いですよね。産業の発展とともに雇用が生まれ、その雇用の基準に乗っかっていけるようなチャレンジができるのです。

-チャレンジの機会を自らつくりだしたのですね。受講にあたり、ルワンダの受講生と日本の受講生に差はあったりするのでしょうか?

基本的にはないですね。2019年7月にルワンダの受講生と同じタイミングで始めた日本人の受講生がいて、4ヶ月間フルタイムで学んでもらい、同じ教材・タイミングでやりました。最初の1ヶ月はルワンダ生の方が早かったですが、特段何も変わらなかったですね。

ただ、ルワンダでは自分自身が1ヶ月住み込んで教えていましたが、2ヶ月以降は、現地から戻り現地の人に任せました。そうすると、運営のタイムスケジュールの進行力や期限の設定などがルーズになってしまい、ずるずる延びてしまいました。

個人のポテンシャルは変わらないです。人間の可能性はどこに行っても変わらないと思います。その人自体のモチベーションがあれば色んなことが成し遂げられるはずだと確信できたので、個人としてはものすごい収穫でした。強いて違いを言えば環境が違いますね。

-環境が違うとのことですが、ルワンダにはどのような環境が必要なのでしょうか?

ルワンダの人に教育訓練の機会と仕事を任せられる環境さえあれば、伸びると思います。ルワンダは現地の産業の発展がまだ未熟です。現地の会社がそこまで育っておらず、オフショア開発するIT企業もそんなに多くはありません。経済の発展度合いの環境は、日本と比べるとまだ差が激しいです。

1、2年分ぐらいの実務経験を提供できれば、普通にエンジニアとして、その先もう少し難易度の高いクラウドソーシングや現地企業への就職、欧米などの企業に就職などができると思います。その機会をつくるために、いくつか企画しています。

2パターン考えていまして、1つは真っ先に連想されるかもしれませんが、オフショア開発です。もう1つはオフショア教育ですね。

オフショア教育に関しては、日本人が受講し先生はルワンダ人です。受講料は日本価格であり、人件費はルワンダ価格。そうすると現地に雇用が生まれます。ルワンダの人も先生として勤務することで質疑応答のレベルも上がります。その間にプログラミングも学べるから巣立っていけます。こういった仕組みを作りたいです。

ルワンダの人たちができるようになると、現地価格でアフリカの子たちにプログラミングを教えられます。セネガルもそうですし、他の国にも。ルワンダの20代の人は英語とフランス語の両方を使えます。そうすると英語圏とフランス語圏に展開できるのです。ルワンダの人たちにとって雇用創出というのはオフショア教育。日本からもそうですし、セネガルからもそうです。

-お話を伺っているとアフリカ全土への展開も見えてきますね。それでは、今後の目標について教えてください。

アフリカ展開などエリアでいうと簡単ですが、サステナブル(持続可能)なモデルを創ることが今の目標です。1つ2つモデルが出来て、再現性が確かめられればできると思っていますが、今はそれがルワンダでしかできていません。

今後、セネガルで再現性を確かめて収益性も確かめられれば、他国への展開を推進したいと思っています。さらに、それと同じものを日本の地方にも広げたいですね。アフリカモデルを逆輸入して、地方の現地企業さんと組んで提供するなど。ビジネスモデル特許についても検討をしています。

アフリカだけでなく、アジアのミャンマーも行きましたが、どこも課題は一緒です。産業を生んだり、仕事を生んだり、先進国からの仕事を流すというのはとても大切だと思います。自分は人類のためになるビジネスがしたいです。ルワンダの人たちは不幸ではないので悲観的になる必要はありません。近々でお金に困っているというのはごく一部であり、より豊かな情報だけ先に進んでいて、自分の周りが進んでいないみたいな環境が、現地の人々にとっては卑屈になる環境になるのではと考えています。

そこで、自分でチャレンジを向けられる先というのがあるとエネルギーが良い方向に使われていくと思っています。無くても飢え死にすることはないと思うけど、無いとエネルギーの矛先が負の方向に向いてしまう可能性が高まるのではないでしょうか。

100年後を考えたらどの国の経済が強くなっているかわかりません。人々との繋がりがそのあと大きな変化を与え、後世に何か新しい仕組みを作るような会社でありたいと思っています。一世を風靡したけど消えていくのでなくて、社会の人の暮らしの中に根付き、「ちょっとDIVEしとく?」といった感じで言われるような、そんな存在になるといいなと思います。

-最後にお伝えしたいことがありましたら、お願いします。

1つの会社に勤めて、その会社でずっと一生生きていくという考え方は変わってきています。その中でスクールの受講生として、チャレンジしに来てくれることが嬉しいです。自分自身、人材育成やチャレンジをすることへの考え方という意味で、新しいチャレンジをすることが歓迎されるような、そんな想いを抱けるような影響力を持っていきたいと思ってやっています。

プログラミングスクールというと「まともにやっているの?」と疑った目でみられることがあります。私たちだけがそう言われるのであればまだ良いのですが、卒業生がそう言われて悔しい思いをすることがあります。ですので、日本でやりたいこととして、「あのスクールよくやっているじゃん、あそこで頑張っているの?」と言われるような、業界自体をリードできる存在にしてきたい。

また、”チャレンジすることが素晴らしい”ということを発信していきたいですし、そういうところを見てほしいです。内容は我々が努力します。チャレンジが沢山出来る、そういう世の中にしていきたい。 業界を良くしていきたい、リーディングカンパニーと言われる存在になる。それが最後に伝えたいことです。

【PR】
プロのエンジニアになるために挑戦する人が、チャンスをつかめる場をつくる
DIVE INTO CODEは、本気の人のためのエンジニアスクールです。
 【公式サイト】
  DIVE INTO CODE
 【メディア】
  DIVE INTO CODE MEDIA

編集部からのコメント
 今回は後編として、DIVE INTO CODEのCEO野呂 浩良氏に、つなぐIP編集部より、ITエンジニア人材の育成の地方およびアフリカへの事業展開、今後の目標などについてのインタビュー記事でした。
 アフリカのルワンダへの展開から、日本の地方への展開を考える発想には驚かされました。インタビューをさせていただいて、野呂さんからチャレンジをする人を応援されている情熱や業界を良くしたいという想いが、とても伝わってきました。また、ビジネスモデル特許も検討されているとのお話もあり、今後も楽しみです。

関連記事一覧